京都・滋賀の相続問題、中小企業経営者のための事業承継、遺産分割調停、遺留分減殺請求、遺言で弁護士を探す

事業承継の基礎知識@

●事業承継支援の手引書

事業承継ガイドライン(2016年12月、中小企業庁、承継GL)→ダウンロード
事業引継ぎガイドライン(2015年3月、中小企業庁)→ダウンロード
事業承継支援マニュアル(支援者向け)(2017年6月、中小企業基盤整備機構)→ダウンロード
2017年版中小企業白書・小規模企業白書(2017年4月、中小企業庁)

●事業承継の3類型・・・後継者は確保できる?

親族内承継
役員・従業員承継
社外への引継ぎ(M&A等)

●事業承継に向けたステップ

ステップ1 事業承継に向けた準備の必要性の認識

 ?60歳以上の経営者の方は、事業承継診断票をチェック・活用してみてください。
 また、事業承継・相続コーディネーター協会などに相談してみてください。

ステップ2 経営状況・経営課題等の把握(みえる化)

 ?株主・株式の状況を会社の登記事項証明書、株式名簿、法人税申告書別表U(同族会社等の判定に関する明細書)、定款でチェック。役員の状況を会社の登記事項証明書、定款でチェック。会社の業績推移を売上・損益の状況、借り入れ状況でチェック。
 ?経営者の年齢・健康状況、親族関係、資産状況のチェック。自社株式と事業用資産は後継者に集中させる。

ステップ3 事業承継に向けた経営改善(磨き上げ)

 ?特定調停スキームや経営者保証に関するガイドラインの活用をする。日弁連のHPには「特定調停スキームの利用の手引き」「経営者保証に関するガイドラインに基づく保証債務整理の手法としての特定調停スキーム利用の手引き」「事業者の廃業・清算を支援する手法としての特定調停スキーム利用の手引き」

ステップ4 親族内・親族外承継の場合は事業承継計画策定、事業引継ぎの場合はマッチング実施

 ?株式の承継方法として@売買。買取資金の融資の利用として、日本政策金融公庫の「事業承継・集約・活性化支援資金」や株価引き下げ対策等を検討。次にA生前贈与。経営承継円滑化法が2016年4月に改正され、親族以外へ株式を贈与した場合にも遺留分に関する民法の特例が適用されるようになりました。そしてB遺言相続があります。 

ステップ5 事業承継・事業引継ぎの実行

?法定相続になると株式が準共有となるので、後継者が過半数の株式を保有していない場合、解任リスクが生じることもあります。
?役員退職慰労金の支給による株価対策は税理士さんとの連携が必要となります。
?株式譲渡が一般的ですが、しかし、株式が分散し100%集中できなかったり、一部の事業を譲渡させるときは事業譲渡等を利用することもあります。債務超過の場合も事業譲渡ができる場合がありますが詐害行為になることに注意です。事業引継ぎ支援センターとの連携が考えられます。

その後 ポスト事業承継(成長・発展)

事業承継の基礎知識A

事業承継について、弁護士に相談することのメリットは、事業承継をめぐるトラブルの処理を数多く経験しているためにトラブル発生前に相談することで、トラブルを未然に回避しつつ、円滑な事業承継を実現できるという点です。
今回は事業承継円滑化法の概要と平成29年度改正の事業承継税制についてコメントをしたいと思います。

 

●事業承継円滑化法の概要

事業承継に伴う税負担の軽減や民法上の遺留分への対応をはじめとする事業承継円滑化のための総合的支援策を講ずる「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」が平成20年5月に成立しました。
事業承継税制
民法の特例
金融支援
の三本立てです。

 

●事業承継税制

非上場株式に係る相続税・贈与税の納税猶予制度
中小企業の事業の継続を通じた雇用の確保や地域経済の活力維持を図る観点から、後継者が、都道府県知事の認定を受けた非上場中小企業の株式等を先代経営者から相続または贈与により取得した場合において、相続税・贈与税の納税が猶予される。ただし、雇用確保をはじめとする5年間の事業継続等が要件となっております。

→29年度改正により

平成29年1月1日以後に相続もしくは遺贈または贈与により取得する財産に係る相続税または贈与税について適用、認定事務を都道府県に移譲されました。
従業員5人未満の事業者について実質的に雇用要件の緩和を図り、また、災害や経営環境の激変時における雇用維持の困難化に対応するため、セーフティネット(雇用要件の弾力化)を措置されました。

 

●民法の特例

後継者が、遺留分権利者全員との合意及び所要の手続きを経ることを前提に、@生前贈与株式等を遺留分の対象から除外・A生前贈与株式等の評価額をあらかじめ固定ができます。

→29年度改正により

@これまでは、贈与税の納税猶予中、雇用要件等を満たせず認定取り消しになると、相続税よりも高額な贈与税を納税する必要がありましたが、相続時精算課税との併用を認めることで、贈与税の納税猶予取消時の納税額を、相続税と同額とする。
Aこれまでは、事業承継後5年経過後も、先代死亡時に相続税の猶予へ切り替えるには、中小企業要件等を課されていましたが、この成長を阻害する先代死亡時の切替要件を廃止(中小企業要件・非上場要件)。

 

●金融支援

経営者の死亡等に伴い必要となる資金の調達を支援するため、都道府県知事の認定を受けた中小企業者及びその代表者に対して、以下の特例を設けられます。親族外承継や個人事業主の事業承継を含め幅広い資金ニーズに対応されています
@中小企業信用保険法の特例(対象は中小企業者)
A株式会社日本政策金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の特例(対象は中小企業者の代表者)

弁護士と事業承継

弁護士と「中小企業法務」

弁護士の利用経験がない企業の割合は、売上高、従業員数等の企業規模に反比例しており、例えば、従業員数301人以上の企業では、弁護士の利用経験がない割合は約10%でしかないですが、5人以下であれば約68%である等の違いがあります。
売上高でみると、30億円を超える企業では、弁護士の利用経験がない割合は約14%でしかないが、1億円未満であれば約73%になります。
この結果から、どのような規模の中小企業・小規模事業者に対してどのような法的支援に重点を置くべきかや、企業規模の小さな中小企業・小規模事業者に対していかにして法的手続き以外の事業活動に関する法的サービスを行き渡らせていくかを考える必要があると感じましたが、まだまだ中小企業の方にとっての弁護士の潜在的な需要を呼び起こす必要があるように感じます。
弁護士をうまく利用していれば売上高等を増やすこともできる・・・かもしれません。

 

弁護士にとって新しい分野「事業承継」

事業承継の検討課題は多岐にわたり、弁護士だけで対応するには限界がある一方で、弁護士の関与なしには解決できないケースもあります。そして、残念ながら、事業者及び他仕業、支援機関、金融機関等に事業承継支援における弁護士の必要性があまり認識されていません。
つまり、弁護士にやるべきことがあるのに取り組めない状況があります。これを解消するためには、「連携」が必要となります。
弁護士の事業承継への取り組み方として、あくまで資産の承継を中心としつつ、全体を見渡すコーディネーター役となるか、他のコーディネーター役と連携して資産の承継部分のみをスポット的に解決する方法が考えられます。
前者であれば、他の支援機関や他の専門仕業につなぐ、後者であれば、他の支援機関や他の専門仕業に声をかけてもらうというネットワークづくりが重要となります。
そのためには、互いの業務内容を理解し、かつ、この人と一緒にやりたいという信頼関係を構築することが重要です。
私も、このような思いがあり、一般社団法人事業承継・相続支援コーディネーター協会の会員として活動をしております。

事業承継記事一覧

特定の株主からの自己株式取得

自社株式を取得することで、株式の分散防止を図ることができます。法人で株式を引受けた場合には、現金が法人から個人株主に支出されますので、新たに現金支出をお願いする個人株主を探す必要がありません。自己株式は便利な相続・事業承継のツールです。相続税の納税資金のために、相続税の申告期間から3年以内に、相続し...

≫続きを読む

 

譲渡制限株式の譲渡

相続時精算課税制度60歳以上の親又は祖父母から20歳以上の子又は孫へ、財産を2500万まで非課税で贈与できる制度。贈与時点での評価額で相続税を算定する(相法21の9等、措法70の2の6)。

≫続きを読む

 

CATEGORY

   

 
HOME 弁護士紹介 弁護士費用 お問い合わせ ブログ